認定NPO法人とくしまコウノトリ基金

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巣作り体験ワークショップinとくしま動物園北島建設の森

クリスマスソングが町なかに流れる令和元年12月15日(日)。とくしま動物園北島建設の森のご協力を得て、園内のピクニック広場でワークショップ「コウノトリ巣作り体験」を開催。多くのみなさんに、コウノトリの生態について、楽しみながら学んでいただきました。

△多くのみなさんが巣作り体験に参加くださいました。

●自然繁殖の舞台を作ろう!

日本の空から野生のコウノトリが消えたのは1971年のことでした。その後、ロシアなど海外からの支援や、国内施設での保護・増殖活動が続けられ2005年から放鳥が始まり2007年に豊岡市において野外繁殖に成功。そして豊岡市周辺以外では初めて野外繁殖に成功したのが、記憶にも新しい2017年、ふるさと徳島でした。

営巣地として選ばれたのは鳴門市大麻町のレンコン地帯。その後、電信柱の上にかけられた巣で、毎年、繁殖が確認され、コウノトリが大空を舞う光景がごく普通に見られるようになっています。

△体験では、まず枯れ枝など自然の素材を仕分け。

コウノトリが繁殖するために欠かせない巣について、私たちは見上げるしかありません。どのようにして作られ、どのようなカタチやサイズをしているのでしょう。というわけで、コウノトリをもっと知っていただくために開催したのが、ワークショップ「コウノトリ巣作り体験」でした。内容は、①コウノトリの巣作りを体験する、②鳴門のコウノトリのペアを知ろう、の2項目。まず今回、進行役を務めてくれた、木田ひなのさん(徳島大学理工学部4年)から、巣作りの手順が説明され、軍手をはめた一般参加者のみなさんが笑顔で作業を進めました。

△直径約1.5mの台座の上に、太い枝を配置。

動物園にたまたま来ていて参加したという徳島市の喜田慎也さん(34才)、真理さん(34才)、杏理ちゃん(3才)ご家族は、「巣の大きさにビックリしました。枝を切りそろえたり、敷き詰めたり、楽しく体験できました。コウノトリを知るいい機会になりました」と笑顔で話してくれました。

△産座に使われるのは、柔らかい枯れ草。
△敷き詰めた枯れ草を踏んで、形を整える子どもたち。

●親子連れを中心に、多くの参加者で賑わう

コウノトリの巣の直径はおよそ1.5mほどにもなります。外周を盛り上げるように作られる巣の底から順に落葉樹の太い枝、笹など細い茎、最後にススキなどの柔らかい草を敷き詰めた産卵場所(産座)が中央に設けられます。「コウノトリ巣作り体験」参加者からは、「コウノトリがクチバシだけで、これだけの巣を作るなんて驚きです」という感嘆の声も。イベントでは、1時間余りで巣は完成しました。

△コウノトリの卵のレプリカ。1個110g〜130gほどで、鶏卵のおよそ2倍くらい。

△レプリカ卵を産座に配置。一度に4個前後、産卵する。

今回のワークショップイベントでは、事前の申込を受け付けていましたが、当日に飛び入り参加された方も多く、親子連れを中心に、コウノトリの魅力を多くのみなさんに伝えることができました。新しい年となる令和2年も、こうしたイベントの開催を通して、一般のみなさんにコウノトリやふるさと徳島の自然についてもっと知っていただくための活動を行っていきます。次回にご期待いただき、ぜひご参加いただければと思います。

△鳴門のコウノトリのペアについて解説も。
△とくしま動物園「動物園センター」に展示されています(期間未定)。

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