認定NPO法人とくしまコウノトリ基金

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コウノトリにも食欲の秋

今年、県内で一日に観測されたコウノトリの延べ数が過去最多の25羽に達したと、少し前になりますが地元紙の記事に紹介されました。10月に入ると31羽を記録したそうです。野生での絶滅が言われたコウノトリが、鳴門でも徐々に、そして確実に数を増やしている──自然が回復していることを実感させてくれる知らせは、誰もがうれしく感じるものです。

△仲良く餌を捕るコウノトリ

●収穫シーズンまっただ中の露地物レンコン

鳴門をはじめ、ふるさと徳島の地に舞い降りたコウノトリたちが狙うのは、カエルやザリガニ、メダカ、水生昆虫などの生物。そんなコウノトリたちが好んで餌場にするのが、収穫を目前に控えたレンコン田です。

ふるさと徳島のレンコン田では、露地物の「備中」「オオジロ」「ロータス」といったメーン品種が本格的な収穫シーズンを迎えています。レンコンを収穫する際、大きく開いた葉や茎を折って水中に沈める「茎折り作業」が行われます。レンコン農家にとっては手間のかかる仕事ですが、そうやって数日置くことで、レンコンの身が見た目にもおいしい白い姿になるのだそうです。

△茎折り作業が終わったレンコン田

●茎折りされた田が格好の餌場

一方、茎折り作業が行われると、大きな蓮の葉の下に隠れていた小さな生物たちには災難。見つけやすくなったレンコン田で逃げ場を失い、次々と捕食されていきます。

親離れしたばかりの若いコウノトリたちも、つがいの親鳥たちも、それぞれに気に入ったレンコン田を見つけて舞い降りては、せわしなく歩き回って餌をついばんでいます。冬に備えて栄養を蓄える季節。彼らも、いままさに食欲の秋を満喫しています。

△稲刈りが後の田んぼも餌場のひとつ
△コウノトリに遠慮しながら、シラサギ(写真はダイサギ)も餌を探す

※レンコン田へは指定の駐車場(現在4ヶ所/板東南ふれあいセンター)から徒歩で向かいました。撮影は150m以上の距離を取って行っています。

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